ゲームブック 温故屋

水本シズオと申します。「ゲームブック」の話題が中心のブログです。

2011-01-01から1年間の記事一覧

来年もよろしくお願い致します

2011年も終わりますね。 ゲームブック『覇者の杖』をお買い上げくださった皆様、 『覇者の杖』に興味を持ってくださった皆様、 『覇者の杖』の制作にかかわってくださった皆様、 文学フリマでの出店ブースに遊びに来てくださった皆様、 文学フリマスタッフ及…

『魔法』(+Lantern)

約2か月ぶりの文学フリマ書評。 第10回目は、前回の文学フリマで購入した文芸サークル「+Lantern」の『魔法』です。この作品は、私も掲載をお願いした「第13回文学フリマ小説棚」(「 」MAGAZINEさん作成)で事前にチェックしていた本で、表紙のイラストに…

「ラピュタ」のゲームブック

私は見れなかったのですが、先日テレビ放送された『天空の城ラピュタ』は、かなりの高視聴率だったようですね。実は「ゲームブックの時代」には、この『天空の城ラピュタ』もゲームブック化されていました。それがこれ。『天界の迷宮』(佐藤大輔著 徳間書店…

FT書房さんの

FT書房さんが発行されているゲームブック『殉教者の試練』(杉本=ヨハネ著/2009年12月29日発行)をプレイしてみました。FT書房さんは、「ゲームブックの復興と新しいゲームの製作」を活動内容とされているグループで、これまで何冊かのオリジナルゲー…

最近買ったゲームブック

ゲームブックファンの方には何をいまさらな話かもしれませんが、ニンテンドーDSiウェアで今年7月、『悪夢の妖怪村』というゲームノベルが発売されました。原作の『悪夢の妖怪村』(鳥井加南子・著/祥伝社)は1985年に出版されたゲームブックです。 「悪夢の…

追記 「覇者の杖」通販に関して

通販に関する追記事項を、随時ここに記していきます。「覇者の杖」の通販は終了いたしました。 有難うございました。 ご注文くださった方全員に、振り込み方法などのメールを送信済です。もし届いてないようでしたら、お手数ですがメールくださればと存じま…

『ゲームブック 覇者の杖』の通販に関して

覇者の杖』の通販は終了いたしました。 有難うございました。 『ゲームブック 覇者の杖』の通販を開始いたします。本の内容に関しては、過去記事をご参照ください 過去記事→「覇者の杖」あらすじ 過去記事→「覇者の杖」ゲームシステム 先日の文学フリマ同様…

第13回文学フリマ感想

少し時間が経ってしまいましたが、改めて先週の文学フリマの感想を少し。 午前11時、スタッフさんのアナウンスで文学フリマの幕が上がりました。 果たして売れるのだろうかとどきどきしていましたが、開場後すぐにお客さんがブースに訪れて、『ゲームブック …

今後のイベント・通販予定

★今後のイベント参加に関して 今年は予定しておりません。 来年は、文学フリマ、コミティア、ゲームマーケットのいずれかひとつに出店し、手元に残っている『ゲームブック 覇者の杖』を売り切ろうと目論んでおります。今のところ第14回文学フリマ(2012年5月…

文学フリマ、お疲れ様でした。

文学フリマ、無事終了いたしました。 温故屋のブースにお越しくださった皆様、お買い上げくださった皆様、本当に有難うございました。また、イラストやデザインなど『ゲームブック 覇者の杖』の制作に協力してくださった皆様、制作参加の意志表示をしてくだ…

文学フリマに出店します!

明日はいよいよ文学フリマ! ゲームブック「覇者の杖」を販売します。 本の詳細は過去記事にありますので、お時間ある方、ぜひご覧ください。 温故屋のブースは、会場1階の「C-29」になります。 「死肉」は悲しいので「おいシー肉」と覚えてくださいっ。 配…

自作ゲームブック紹介 第三回

11月3日(木・祝)の文学フリマで、ゲームブック『覇者の杖』を販売します。 ブース番号はC−29です。 文学フリマの詳細、サークル配置図などは公式ページをご参照ください。 文学フリマの公式ページはこちら サイズ………………文庫 初売り記念価格……300円(サ…

自作ゲームブック紹介 第二回

11月3日(木・祝)の文学フリマで、ゲームブック『覇者の杖』を販売します。 ブース番号はC−29です。 配置図などは文学フリマの公式ページをご参照ください。 文学フリマの公式ページはこちら サイズ………………文庫 初売り記念価格……300円(サイコロ2個付き)…

感想を書かせていただいたサークル様

このブログでは、私が過去に文学フリマで購入し、印象に残った作品のレビューをいくつか勝手に綴っております。そのなかから、来週の第13回文学フリマにも参加されるサークルさんのブース先を、下に抜き出してみました。 私が書いた感想はあくまで私の感想に…

1984年

本書はわが国にはじめて紹介される、 「アドベンチャー ゲーム ブック」である。 一口でいうと、ゲームで読む小説である。 これは1984年12月に翻訳出版された、『火吹山の魔法使い』の解説文冒頭です(「解説――ゲームブックの本邦初公開」紀田順一郎)。この…

『無限夜行』(めめ)

約一カ月ぶりの文学フリマ書評。 第9回目はめめさんの『無限夜行』です。 めめさんは「くらやみ横丁」のサークル名で昨年の文フリに参加されていました。 本作品は紙媒体ではなく、CD-ROMに作品がおさめられた、 ノベルゲーム(選択肢はなし)となっています…

江戸時代の妄想青年

誰しも子供の頃、「ここに洞窟を配置しよう」「ここに道具屋を置こう」など、 架空の島や村を作って紙に描いたり、『RPGツクール』や『シムシティ』で遊んだり、 妄想上の世界を表現しようとしたことがあるはずです。 「そんなこと、したことねーよ」という…

物語としてのゲームブック

子供の頃好きだった一冊に、1986年に翻訳出版された『ドラゴンの目』というゲームブックがあります。翻訳者は当時まだ20代半ばだった大森望さん。 その大森さんが、『ドラゴンの目』の「訳者あとがき」で、ゲームブックについて次のように述べています。 こ…

自作ゲームブック紹介 第一回

11月3日(木・祝)の文学フリマで、ゲームブック『覇者の杖』を販売します。 王道の「中世西洋風ファンタジー」です。 サイズ………………文庫 初売り記念価格……300円(サイコロ2個付き) 総パラグラフ数……430(284ページ) ゲームブックとは、「読者の選択」や「…

文フリ、参加要項届きました

文学フリマ事務局から、「参加要項」が届きました。 そういえば開催時間は、1時間短くなったんですよね。11時〜16時です。 今回から開催場所も変わりますので、御来場される方はご注意下さい。 場所は「東京流通センター」。最寄駅は東京モノレール「流通セ…

文フリ、参加サークルリストが公開されました

文学フリマ(11月3日開催)、参加サークルリストが公開されました。 参加サークル数は570〜580くらいですかね。 今回は平日の間の日の開催ということもあって、 関東圏以外から参加される方はたいへんだと思いますが、 なんとか盛り上がってほしいものです。…

中古ゲームブックの価格(ドラクエⅡ)

ゲームブック『ドラゴンクエストII(上)』(エニックス出版局 1989年9月初版)の 中古価格がなんか急騰してますね。 アマゾンに11点出品されていて*1、すべて7500円以上(定価は580円)。 半年前は100円で買えたのに、なぜ急に???本書はゲームブックとし…

中古ゲームブックの価格(FFシリーズ編)

久しぶりにゲームブックの話題を。タイトルの「FF」は「ファイナル・ファンタジー」ではなく、「ファイティング・ファンタジー」の略です。 往年のゲームブックファンには今さら説明不要だと思いますが、80年代後半のゲームブックブームのけん引役となってい…

秋のイベント

ついに10月ですよ。時間の流れが、はやい……。 文学フリマの配置発表などは、次の土日あたりには出るのかな。 もっと先?どうなんだろう。 文フリで販売する自作ゲームブックについては、ブース番号が発表されたあたりから、ぼちぼち語っていくつもりです。一…

『宇宙の果てで森山と握手』(イガラシイッセイ)その2

今回の記事は前回の続きになります。★受け身&アクティブ 結論から先に述べてしまうと、私は本書を読み、「結局、自分の存在って何なの?」というテーマを、作者のイガラシさんは追求されたかったのだと確信しました。その視点で見ると、主人公である「オレ…

『宇宙の果てで森山と握手』(イガラシイッセイ)その1

文学フリマ書評第8回目は、イガラシイッセイさんの『宇宙の果てで森山と握手』。イガラシさんは、前回取り上げたしーなねこさんと同じ、文芸サークル「突き抜け派」所属の書き手さんです。このサークルにはおもしろい書き手さんが多いですよ。 なお、「突き…

『サドル泥棒事務所』(しーなねこ)その2

今回の記事は前回の続きになります。★未知から既知へ 本作に登場する重要キャラクターに、「黒い服を着た女の人」がいます。この「女の人」はときには黒猫に姿を変え、不可解な状況に置かれ混乱し、弱っていく猫彦を陰ながら支えます。しかし猫彦はその存在…

『サドル泥棒事務所』(しーなねこ)その1

文学フリマ書評第7回目は、しーなねこさんの『サドル泥棒事務所』です。本作品は、文芸サークル「突き抜け派」制作の『突き抜け3』に収録されています。 白昼夢に入りこんだような不思議な小説で、未読の方に説明できるか心もとないないのですが、とても素晴…

本の杜

こういうのもあるんですね。初めて知りました。 神奈川県川崎市で今週末開催される、文芸同人作品の即売会です。 文芸作品オンリー同人誌即売会 本の杜 開催日時:2011年9月24日(11:00〜15:30) 場所:川崎市産業振興会館 ※詳細は下記ホームページからご確…

『レス・フロムファー』(ヤスオモリ)その2

今回の記事は前回の続きになります。★作品紹介『カオちゃん』 言葉を綴ることへの決意表明ともいえる「はじめに」はやや固めの文章になっていますが(前回参照)、本書に収められたほとんどの作品は軽やかなタッチで書かれています。私のおススメは、本書の…