ゲームブック 温故屋

水本シズオと申します。「ゲームブック」の話題が中心のブログです。

『盗賊都市』その1

懐かしのゲームブックのコーナー。
今回はファイティング・ファンタジーシリーズから『盗賊都市』。
この作品は、子ども時代には未プレイ。
ネット上でこの作品のレビューを書いている方がいて、
おもしろそうだったので最近購入してみました。

富裕な市シルバートンには、夜になると恐怖が忍び寄る。サンバー・ボーンの手下、血に飢えたムーン・ドッグが人々を殺しに来るのだ。君の任務は、盗賊都市ポート・ブラックサンドに潜入し魔術師ニコデマスに会い、ザンバー・ボーンを倒す秘密を聞きだし、彼を難攻不落の要塞で殺すことだ。
(本書あらすじ)


物語は、様々な建物に入り、情報やアイテムをゲットしながら、ずんずんと街の中を進んでいくという形で進行していきます。
では今後、この作品をプレイする皆様に忠告しておきましょう。
主人公の潜入した盗賊都市の治安は、最悪です。受け身の姿勢ではすぐに死んでしまいます。「殺られる前に、殺る」の精神を忘れないでください。物語の中でよくあるパターンが「謎の建物に入る」→「そこの住人を倒す」→「室内のアイテムをゲットする」
です。ここで「あれ、俺のやってることって、ただの強盗では?」と思ってはいけません。思ったら死にます。割り切りましょう。

さて、物語の途中、こんな場面もあります。

広場の中央に高々とさらし台が設けられている。群衆の喧騒を越えてトランペットが鳴り響くと、人々はさらし台上の男めがけて腐った食べ物をいっせいにぶつけはじめる。

ここで、よくあるゲームブックであれば、
「素通りする」
「やめるよう人々を説得する」
「なぜこのようなことが起きているのか、近くの人に尋ねる」
のような選択肢が出てくると思いますが、本作品はここで選択肢すらありません。
主人公のとる行動は、「いっしょになって腐った食べ物をさらし台の男にぶつける」です。ここで主人公の行動に疑問を持ったらいけません。持ったら死にます。割り切りましょう。


次回に続きます。