ゲームブック 温故屋

水本シズオと申します。「ゲームブック」の話題が中心のブログです。

『マネーゲーム きみも億万長者になれる』その1

懐かしのゲームブックのコーナー。
今日は光文社の『マネーゲーム きみも億万長者になれる』。
このゲームブックは子ども時代は未プレイ。存在すら知りませんでした。
最近、題名にひかれて購入(アマゾンで1円)したのですが、
果たして1円で、億万長者になる方法を得られるかどうか!?

今キミはバイトで貯めた貴重な30万円を持っている。これを元手にゴールの1億円をめざしてくれ! 株か金投資か、一攫千金のゴム相場か、それとも地味な切手か!? かわいいギャルの誘惑や浪費の欲望を乗り越えて、億万長者をめざしてくれ! 成功を祈る!
(本書あらすじ)

この本が発売されたのは、バブル期突入前夜の昭和61年夏。
ある意味、時代を先取りした作品だったんでしょうか。いや、わかんないけど。
関係ないですが同じ時期に、創元社から「ドルアーガの塔」シリーズ第1弾『悪魔に魅せられし者』が発売になっています。名作誕生の影で、このような徒花が咲いていたのかと思うとしみじみしますね。

閑話休題
さてこの『マネーゲーム きみも億万長者になれる』は、30万円の元手を1億円にするのが目的。血なまぐさい冒険をテーマにしたゲームブックと違い、なんだが知的な香りがただよいます。しかししかし、甘い気持ちでこのゲームブックに挑んではいけません。冒頭に、1億円を得るための心構えが書かれていたので、一部を抜粋してみましょう。

道に落ちている10円玉でも人を突き飛ばしてでも拾うあつかましさ、恋人ができたらソープで働いてくれと頼む非情さ、やっと貯めた100万円を丁半バクチにポンと賭けてしまうくらいの大胆さがなければならない。そのうえに他人が腰をぬかすくらいのツキ、強運だ。しかもこの全部を兼ね備え、さらにホンモノとニセモノを見分けるほどクレバーでなければならない。
(本書「ゲームスタートの前に」より)


あれ、なんか思ってたのと違う……。


次回に続きます。