ゲームブック 温故屋

水本シズオと申します。「ゲームブック」の話題が中心のブログです。

『トカゲ王の島』

懐かしのゲームブック、今日は「ファイティング・ファンタジー」シリーズから『トカゲ王の島』。
著者はイアン・リビングストン大先生。

〔あらすじ〕
火山島に住む恐ろしいトカゲ男たちの軍隊に連れ去られたオイスターベイの若者たち。奴隷にされた彼らは飢えと死の恐怖にさらされている。彼らを支配するのは黒魔術とブードゥー魔術を駆使する危険なトカゲ王だ。苦しんでいる囚人たちを救い出せるのは君だけだ。
君にはこの危険にみちた使命に挑戦する勇気があるか!


表紙にいるトカゲ男がラスボスのトカゲ王。こいつの頭に注目。頭にカニの足のようなものが生えていますが、これは残忍で邪悪な寄生生物「ゴンチョン」のもの。トカゲ王は自身の頭にこのゴンチョンを寄生させることで並外れた力を手に入れ、島における絶対的な権力を保持しているわけです。
このゴンチョンの秘密をある人物から聞き出せるか否かが、クリアのカギとなっています。

さて本作は、島に君臨する敵のボスを倒しにいくという超王道のストーリー。ゲームブックとしてもひねくれた構造ではなく、だいたい2つの分岐と集約をくりかえすオーソドックスな造り。他のFF作品にくらべて冒険自体の難易度は低めで(敵は結構強いけど)、丁寧にヒントやアイテムを拾っていくことで冒険を有利に進めることができます。
プレイ後、強くインパクトの残る作品ではありませんが、数回は楽しく遊べる良作ではないでしょうか。

造りこんだシステムやストーリーのゲームブックももちろんいいのですが、こういった単純ながらも楽しめるゲームブックも、私は気楽に読めて大好きです。


★参考情報
『トカゲ王の島』(社会思想社
著/イアン・リビングストン
初版発行/1985年12月
アマゾンの中古最低価格 200円(2015年8月26日現在)