ゲームブック 温故屋

水本シズオと申します。「ゲームブック」の話題が中心のブログです。

『覇邪の封印』

懐かしのゲームブック、今日は「ファミコン冒険ゲームブック」から『覇邪の封印―バァンドゥラの魔獣』。
原作はパソコン、ファミコンセガマークIIIなどで発売されたロールプレイングゲームです。


〔あらすじ〕
伝説の勇者・イアソンによって封印されていたバァンドゥラの通路が開かれてしまった!異次元に続くこの通路は、次々と凶暴な魔獣たちを吐きだしてくる。平和だったアルカス公国も異次元獣に攻撃され、今や壊滅寸前。この国を救う、たったひとつの方法は、異次元獣たちに奪われた“覇邪の封印”をとりもどすことだ。俺・アーガスと3人の仲間は、アルカシア王の命を受けて旅立った。

分岐はあるのですが、同じ所をぐるぐる回ることも多く、ルートもほぼ一本道。「ファミコン冒険ゲームブック」シリーズによくありがちな構造です。
とくに印象に残る作品ではないのですが、小学生の頃、全裸のボス「テラリン(女性の姿をした魔獣)」の挿絵にどきどきした記憶が……。大人になってから古本を買い直したのも、その挿絵を確認するためだったりします。けど、やや記憶違い。泡に包まれた女性と記憶していたのですが、泡ではなくウロコ(?)でした。子供の頃の記憶なんてそんなもんですよね。

さて、ゲームブックファンの間ではよく、「ファミコン冒険ゲームブック」は粗製濫造の代名詞的存在としてやり玉にあがります。すなわち「ゲームブック衰退」の要因を作った存在であると。そういった面も確かにあったかもしれませんが、テレビゲームを持っていなかった少年少女に、ゲームの追体験を味あわせてあげたという意味では、貴重な存在だったと思います。

★参考情報
『覇邪の封印―バァンドゥラの魔獣』(双葉社
著/上原尚子
初版発行/1988年3月
アマゾンの中古最低価格 1,000円(2015年8月16日現在)