ゲームブック 温故屋

水本シズオと申します。「ゲームブック」の話題が中心のブログです。

『モンスター事典』

懐かしのゲームブックのコーナ―。
今日は『モンスター事典―ファインティング・ファンタジー』。
この本はゲームブックではなく、「ファイティング・ファンタジー」や「ソーサリー」に登場するモンスターの解説書です。


〔裏表紙紹介文〕
暗黒の片隅から、深い淵から、そして悪夢の中にしか存在しないと思われていた地下迷宮からファイティング・ファンタジーのモンスターらはやってくる……、多くの勇敢なる戦士の生命を奪って。
一つ一つが詳しく解説され、200以上ものおぞましいモンスターがここに集結した。

たとえば『バルサスの要塞』や『モンスター誕生』に登場する「鉤爪獣」は、こんな感じで紹介されています。

鉤爪獣(かぎづめじゅう)
技術点・九〈攻撃二度〉
体力点・一四
生息地・丘陵、平原、森林
遭遇員数・一
形態・怪物
反応・攻撃的
知能・低

 人間より頭ひとつほど背が高く、粗暴な殺し屋であり、体をおおう長いぼさぼさの剛毛のせいで緑と灰色と茶色のまだらに見える。腕は二本ではなく四本あり、いずれも先端が恐ろしげに曲がった鉤状になっていて、これを鎌のように用いて攻撃する。
 自然界においては鉤爪獣が複数行動をとることはまれだ。これはそのすさまじい食欲と徹底した狩猟によって、一つの地域で食物となりうるものを数週間で一掃してしまいかねないからで、したがって、鉤爪獣はたえず移動しており、しばし獲物を狩っては新たな猟場を求めてまた移住していくのである。
 何頭かの鉤爪獣が、南部にすむ正体不明の貴人に飼われているとの噂がある。この邪悪な貴人は彼らに宝蔵を自由に歩き回らせ、共食いを防ぐにはたりるが満腹させるにはとうていたりないだけの餌を毎日投げあたえている。そのため、彼らは地下の宝蔵の全域を、食べ物を求めて勝手放題に徘徊していると言う。

こんな感じで200以上のモンスターが、イラストや能力値などのデータとともに記されているわけです。今読んでいても、わくわくが止まらないっす。

★参考情報
『モンスター事典―ファインティング・ファンタジー』(社会思想社
著/M. ガスコイン
訳/浅羽 莢子
監修/S・ジャクソンI・リビングストン
初版発行/1986年10月
アマゾンの中古最低価格 2,354円(2015年3月28日現在)