『サイボーグを倒せ』

懐かしのゲームブックのコーナ―。
今日はファイティング・ファンタジーシリーズの『サイボーグを倒せ』です。
この作品も少年時代は未プレイ。

〔あらすじ〕
君は超能力をもつシルバー・クルセダー。君が倒すべき敵、犯罪組織『恐怖結社』のボスはチタン製のサイボーグだ。いま君は、『恐怖結社』の秘密会議が開かれる、との情報を入手した。この会議の開催を阻止せよ!
おそるべきサイボーグに挑戦するには、サイコロ二つと鉛筆、消しゴムがあればいい。スティーブ・ジャクソンの新しくて魅力ある世界が君を待つ。

本作はファイティング・ファンタジーの17作目にあたる作品。
著者はシリーズ産みの親の1人・スティーブ・ジャクソンです。

ゲームブックは異世界を舞台とするいわゆる「ハイ・ファンタジー」が主流ですが、
本作は現実社会が舞台となっています。
主人公はアメリカのサラリーマン。しかし裏の顔は、秘密結社「ヨーロッパ・アメリカ破壊連合」と戦う能力者という設定。
読者は「超体力」「思念力」「超技術」「電撃」の4つの能力から、ゲーム開始時に1つ選んでスタートします。この最初の能力でどれを選ぶかにより、物語の展開も結構かわってきます。
☆超体力…とてつもないパワー＆思い通りの速度で空を飛ぶ能力
☆思念力…相手の心を読み、あやつる能力。微弱ながら物を動かす力もあり
☆超技術…すばらしい知性を使って、様々な小道具を造り出す能力
☆電撃…指先から電撃エネルギーを放出する能力

構成は、小さなイベントがいくつもあって読者を飽きさせない工夫がなされています。当時の評価はわかりませんが、なかなかの名作ではないでしょうか。
本屋で『火吹山の魔法使い』を買うシーンがあるなど、くすっと笑える場面も多いです。

★参考情報
『サイボーグを倒せ』（社会思想社）
著／スティーブ・ジャクソン
初版発行／1987年4月
アマゾンの中古最低価格　2,499円（2014年6月24日現在）