『紅蓮の騎士』その2
ゲームブックの思い出コーナー。
前回に引き続き『紅蓮の騎士』です。
この本ではあるおもしろい試みがおこなわれています。
ほかのゲームブックとの差別化をはかるために、作者がおこなったこととは!?
以下、本文より抜粋。
一六二
シューという音とともに毒ガスが流れ込んできた。早くこの迷路から脱出しないと、命を失ってしまう。これから先、あなたは本当に息を止めたままで、出口を捜さなければならない。そして、息が苦しくなり、たまらず空気を吸い込むたびに、体力ポイントを6ずつへらしていかなければならないのだ。(略)
さぁ、あなたの命は、自分自身の肺活量にかかっている。思い切り胸いっぱいに空気を吸い込んで、北へ向かって出発しよう。
まさか読者に体を張らせるとは!
この間違った方向へのやりすぎ感がたまりません。
★参考情報
『紅蓮の騎士』(東京創元社)
著/伊藤武雄
初版発行/1988年6月
アマゾンの中古最低価格 278円(2012年8月3日現在)