ゲームブック 温故屋

水本シズオと申します。「ゲームブック」の話題が中心のブログです。

『紅蓮の騎士』その1

ゲームブックの思い出コーナー。
今日も第一回創元ゲームブックコンテスト入選の作品です。『紅蓮の騎士』。


紅蓮の騎士と呼ばれて敬愛されているあなた、グロム・ディードは、ある朝早くたたき起こされ、王様の御前に呼び出された。何者かがアムスタリア王国の城に忍び込み、王家の家宝を盗んでいったというのだ。しかも、たくさんある高価な宝物には目もくれず、値打ちなどほとんどない小さなヒスイの首飾りひとつだけを。いったいその首飾りにはどんな秘密が隠されているというのか?盗んだ者の正体は?あなたを始めとする、四天王と呼ばれる屈強の騎士四人は、さっそく犯人をとらえるため城を出発した。第1回創元ゲームブック・コンステト入選作。
(本書あらすじ)

宝物の間からヒスイの首飾りを盗んだのは誰か!?
見張りが白い布に血で残した次のダイイング・メッセージから、物語は始まります。

P
この文字は何を意味するのか。
「P」と読めば、義賊ペーター、
逆さまにして「d」と読めば、魔術師ダンテス、
これを裏返して「b」と読めば、バロィン族が容疑に上がる。
さらにそれを逆さにすれば「q」とも読める。妖精クォーターの仕業か!?

こうして上の誰のもとへ行くかが、主人公の最初の選択となります。
それぞれの場所では特徴の異なるアイテムを手に入れることができ、これが読者を複数回プレイさせるインセンティブとなっています。
なかなかうまい導入だと思います。


次回に続きます。